前回の記事では、自社サイトの課題の見つけ方や、商品ページへの遷移率を上げる方法を解説しました。
今回は商品ページから購入までに至るまでの改善点、そもそも集客がうまくいっていない場合の施策を解説します。
商品ページからのCVRの改善
商品ページにもしっかり遷移がしているのであれば次はCVR(転換率)の問題です。
実際店舗と違ってECサイトのCVRはかなり低いです。
これは業種よって違うのですが一般的に1%~2%と言われています。
1%に満たない場合は転換率をあげる施策を考えなければなりません。1%を超えている場合は2%を目標としてみましょう。
リピーターは、新規顧客に比べて転換率が高い傾向にあります。
全顧客の転換率が1%でも新規かリピーターかで分けたとき、リピーターが1.5%ぐらいで新規顧客が0.6%という数値だったというのはよくあるパターンです。
では転換率をあげるにはどうすればよいか。
まずはサイトの信頼性です。同じような商品をAサイト、Bサイトであれば信頼性のあるサイトから買うのは当然ではないでしょうか。
そのためにはしっかりご利用ガイドを充実させる、または会社概要もしっかり会社がイメージできるものにする、配送についてもわかりやすく明記するなど自分がこの商品をここで買って無事(さらに早く)届くかなどが見られています。
本当にここで買っても大丈夫なのかな?と思われるサイト情報しかない場合はまずはそこを充実させましょう。
常に自社サイトは他サイトと比べられています。唯一の商品であるならば別ですが現在の世の中は比べられるのが当然と思いサイト改善につとめましょう。
またこのレベルになるとサイトの見た目も大切です。やはり見た目がいいサイトの商品はよく見えます。また商品自体の写真のきれいさ、魅力的であるかも重要です。
ただ、デザインに偏ってしまい何のサイトかわからない、または非常に使いにくいサイトにならないように気をつけましょう。
サイト制作者の自己満足はユーザーにとっては欲しいものではありません。欲しい情報が適格に手に入るか、また次に行いたいことが迷いなく見つけることができるかといったUI/UXを満たした上でのデザインが求められます。
そしてECサイトのトータルで考える上では商品力、客単価も重要です。1件数百円のを1日何個売り上げても会社が忙しくなるだけでなかなか大きな利益につながりません。
今の客単価を分析し、セット商品を作る。または「この商品を買った人はこの商品もおすすめ」といったレコメンド機能をつける、またはもっと原点の商品数を増やしLTVもあげていくといったサイト自体の商品力もつけていきましょう。
集客がうまくいっている場合は導線、CVR向上の施策、客単価の改善、LTVの向上などで大きくショップは改善されるでしょう。
そもそも集客がうまくいってない場合
こちらは根本的に集客がうまくいってない場合は入口での問題ですので集客の改善をするしかありません。集客がうまくいってないのにサイトのデザインだけ改装を繰り返してもお金の無駄になってしまいます。
よくサイトがよくなってから集客がんばりますというパターンがありますが、それがよくなっていったかは集客の数字を見ながら改善されていることを確かめながらやっていくしかありません。
時にはABテストをやりながらどの画像がよいのか、どの商品を売れ筋に見せるのがよいのかなど分析していきましょう。
また、ECサイトを立ち上げたとしてもそこは人通りのない道にショップが密かに立ったようなもの。
実店舗ですと何人かきていただいた方からの評判でお客さんも増えていくでしょうが、ECサイトは検索の無数の店舗にまぎれています。
そのため広告費0円ではサイトを見てもらうことはほぼ不可能に近いでしょう。
最初はリピーター客を獲得するためにも広告費を投じ、一定のお客を獲得する必要があります。
暴論ですが、0円の広告費でお客さんが0人より10万広告費をかけ10万円売れば、その中からリピーター客が生まれることもありえます。
ですのでどちらも利益0ですが広告費をかけていかなければなりません。
また、googleを代表とする検索エンジンはますます専門性の高いサイトを評価する傾向になっています。
ですので大変かもしれませんが商品にまつわるコラム、記事などを書いていきましょう。
ただお客さんはあなたにプロのライティング力を求めているわけではありません。その商品について一番詳しいあなたの情報が知りたいのです。
自分は文章力がないからという思いで書くのをためらわず書いていってください。
そうするとなん記事もすれば慣れもでき、だんだん書くことに躊躇がなくなってきます。
あとは更新頻度も見られていますので必ず最初は結果が結びつかなくても続けていきましょう。
自分のECサイトなので自分で磨いてあげる必要があるのです。
ただ1点注意があります。自社ECの場合は自社のドメイン内に記事をかいていってください。外部のブログサービスを使うとそちらにどんだけ頑張って記事をかいても自社のドメインが強くなりません。
また、自ら自社サイトのライバルを作っているようなものです。「自社ドメインって?」という方は専門家に聞きましょう。
またこれはSNSも同じです。
最近、商品を選ぶときにInstagramを参考にしているというユーザーが増加してきています。うちはSNSは・・・ではいかない時代になってきました。
ただ、記事もかかないとSNSもという場合こういうのSNSは得意なスタッフに任せるのも一つの方法です。
インスタ利用者は若いほど利用率も高くまた普段から使用しています。
どのような画像がよく見られているのか、どのようなタグで記事を見ているかなどは普段から行っています。
方針、コンセプトだけはしっかり決めた上で得意なスタッフに行ってもらえばやることも分散できショップ自体がよい方向に向かうかもしれません。
ただ、ずっと任せるのではなく必ず自社のSNSがどうなっているのかは常日ごろチェックしましょう。
実際の作業を行うのはあなたではなくてもあなたが一番興味をもつことが必要です。
このように時間がかかることですが、今から継続して改善を続けていくと数か月後には集客は強化されていくでしょう。それを続けていくことがECサイトの改善になります。
そして集客がうまくいったページ、商品から前述の集客がうまくいっている改善点を行っていく。このPDCAの繰り返しです。
あなたのECサイトをよくできるかはあなたが行動するしかないのです。ぜひ一歩を踏み出してみてください。